ゴムボートバッシング
〜 スローバッシングのススメ 〜

kobaritさんの 快適改造テクニック


「ゴムボにフットコンをつけたくて、長年悩み続け、ukitenさんのHPにたどり着きました。2週間毎日HPを見ながら、多くの達人の技を参考に、この度完成させることができました。」 という嬉しいコメントと共に、写真をお寄せ下さったkobaritさん。 拝見したボートは、達人達の技を踏襲するのみならず、多くのオリジナルな工夫を施されているものでした。



◎kobarit号全景



ベースとなったボートはジョイクラフトのもの。前部にフロントデッキ、舷側にロッドホルダー、船尾にはラダーマウントを設置され、フット型ゴムボートとして必要十分な環境を実現されている。 いつも投稿していただく改造ボートの完成度の高さには驚かされるが、もはやこれくらいの水準は当たり前になってしまったのだろうか? kobaritさんのボートも文句のつけようが無い仕上がりで、いかにも快適そうである。





こちらは正面からの様子。 これまでの達人達と同様、重量配分は、前からエレキ(モーターガイドステルス37lb)、椅子、バッテリー(ボイジャー105A)という配置になっている。 狭いゴムボートであるが故、このあたりの配分バランスは、もはやお約束事項と言えるのだろう。 一人乗船としては十分な広さも確保できている。




普段ゴムボートを利用するものとして、特に感心させられたのは、このロッドホルダー。 これまで一般的にロッドホルダーといえば、ゴムボート舷側のチューブ部にセットされる事が多かったのだが、そうなると必然的に、オールはふさがって、使用できなくなっていた。 ところがkobaritさんの場合、ホルダーをフットデッキに上乗せするかたちで固定されているので、ロッド装着時にもオールが使える仕様となっている。 たとえエレキを搭載していても、乗降時やバッテリー切れの際など、ゴムボートの場合、何かとオールの使用率は高いものなので、このあたりの工夫は、かなり実践的で有効なものだといえよう。 これからロッドホルダーの搭載を検討されている方などは、ぜひ参考にされてはどうだろうか?




ラダーに関してもkobaritさんのアイディアは秀逸だ。ゴムボートにラダー(キールも含め)を取り付ける場合、エレキ本体に取り付けるやり方や、船底に取り付けるやり方など、幾つか方法はあるのだが、kobaritさんの場合、ラダーマウントを自作し、そこへ取り付けるといった方法を採られている。ラダー本体はジョイクラフト純正のオールを加工されたそうだが、このあたりの工夫も、オリジナリティーにあふれ、非常に面白い。おそらくマウント部も、真ん中の蝶番から二つに折れ、シャロー進入時などには跳ね上げ式となるのだろう。大変よく考えられたアイディアだ。 
軽く、コンパクトで、かつ機能的。ちょっとしたテーブルとしても便利そうだし、何より低コストで作れそう。市販のラダーキットでは味わえない、こんな、「痒い所に手が届く」的発想は、自作ならではのもの。 やはり、まだまだバス釣り用ゴムボートの分野は、メーカーならぬ、一般バサーが牽引しているのだろう。
何れにしても、ゴムボートのフット化を考えるとき、ラダーは、機能上、安全上、絶対必要なものなので、ロッドホルダー同様、これからゴムボートの改造を目指す方には、このラダー案、間違いなく有益な情報になるだろう。



一方、フロントデッキにはこんな一工夫も。
先端部のクリート(係留装置)に取り付けられているのは、カラビナ(登山やクライミングに使用されるパーツ)だが、これによりワンタッチでボートの係留、デッキの固定が出来るようになっている。 特に波風に弱いゴムボートは、無人の場合、一瞬でも目を離したらあっという間に流されてしまうものなので、こういった設備があると非常に重宝する。




4/22 NEW!
今回、kobaritさんより、新たに「後部デッキ」の画像と、より詳細な「ラダーマウント画像」を頂いたので、ご紹介させてもらおう。 まずはラダーマウントの詳細画像だが、下の2つがそれ。左はジョイント部の拡大画像だが、ラダーマウントに対し、プレートを垂直にネジ止めして、その部分へラダーを固定されているのが分かる。工作に疎い私には、取り付け金具が何か?プレートの素材は何か?の見当は付かないのだが、取り付け構造自体は、この写真でお分かりいただけるだろう。



右はラダー部を跳ね上げた時の様子。予想した通り、このマウントには、こんなチルドアップ機能が備わっていた。未だ市販のラダーキットではお目にかかった事も無いアイディアだが、不安定な水面でいちいちネジを開け閉めする煩わしさ、危険さからも開放される、これぞ快適改造とよぶに相応しいアイディアだろう。



左の画像は今回新たに製作された後部デッキの紹介画像だが、先ほどのラダーマウントに、パズルのように填め込まれている大きなデッキがそれ。取り付けには御なじみのモールドを用い、デッキ裏には滑り止めとして壁紙用のナイロンシートを貼られたそうだが、上に置かれたタックルケースの重さも相まって、これでエレキ全開走行しても、デッキがズレてしまうような事は無いそうだ。 バッテリー上のデッドスペースも有効利用出来るようになったそうで、これまた一挙両得。更にはマウントを渡す事により、船体のねじれも減少するだろうし、直進性、安定性もアップしたのではないだろうか? 個人的には雨避け、日差し避けにもなりそうだし、弁当やドリンク等を収納するスペースとしても利用したい。



上からの画像も頂いたので公開しておく。それぞれのパーツの位置関係、セッティングの様子など、何かと参考になるところも多いだろう。






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