ゴムボートバッシング
〜 スローバッシングのススメ 〜



パウpauさんの快適改造テクニック

『いつも 楽しく拝見させていただき、誠にありがとうございます。掲示板には何度か書き込みをさせて頂きましたパウpauと申します。この半年ほど 拝見させていただいており、15年ほど前よりゴムボートを愛用していた者と致しましては皆様のアイデア等々に感動しております。この度、一念発起し まだ未完成ですが私もカスタムゴムボに挑戦してみましたのでご報告申し上げます。ごらん頂き、お言葉を頂けましたら幸いに存じます。なお、このボートは最終的に二人乗りを想定しています。』 というコメントと共に、一枚のゴムボート写真を送って下さったパウpauさん。早速頂いた写真を拝見したのですが、そこにはまだ未完成という事ながらも、15年の経験が存分に詰まった、他のどの達人達とも一味違う、パウpau流ともいえる改造ボートの姿がありました。パウpauさんは、一体どのようなコンセプトのもと、この独創的な改造ボートを作られたのでしょう? 例によって頂いたコメントをもとにご紹介してゆきます。 (※は管理人コメント)




@バウデッキ
 
今回一番こだわってみたのがこの形です。写真向かって奥側を前方に張り出させ 前方搭乗者のロッドを置く場所を確保し、実釣時後ろを振り返らずに済むようにしました。手前側に三角に張り出した部分はアンカーシステムを組みます。そのため約20cmボート外部に張り出している形をしています。真ん中はB4サイズ程度のプラノのタックルケースを その横にゴミ箱兼カップホルダー兼灰皿を配置し 都合のいい動きのできる大きさにしました。 今回は100円ショップで購入した滑り止めシートを臨時にガムテープで貼りましたが物が転がる事もなかったです。いびつなデッキ形状故、バランスが心配でしたが安定性もよかったため快適でした。

(※バスボートのデッキを思わせるような、巨大で特徴的な形状のバウデッキを設ける事により、パウpauさんは御自身の理想のスタイルを実現されたもよう。 2人乗りゴムボマンにとり船内の狭さ、そこからくる利便性の悪さは常に悩みの種であり、釣行時もなにかとトラブルが発生してしまうものだが、パウpauさんの場合、そんな狭いものなら広げてしまえ!と、大胆にもデッキを大拡張されてしまった。長年のゴムボ経験で蓄積された狭さに対する鬱憤が一気に爆発したようで、個人的にも納得しすぎるくらいに納得してしまった。 2人乗りゴムボートのどうしようもない狭さは釣果にも影響するポイントだけに、この改造は実に的を得ているといえよう。
 

Aスタビライザー
 
固定の方法に竿かけモールド利用を考えていましたが当方の近くのボートショップでは売り切れで・・結局、手に入らずこのような形になりました。2枚のアクリル板を3本の全ねじボルトで繋ぎ、ボルトの端にフックをつけ100円ショップのゴムバンドでオールのステーから吊りました。水中に約15cm沈む計算です。今回の釣行でスピナベ程度は使ってみましたが特に問題はなかったようです。

(※当然、巨大なデッキを支えるにはそれ相応の安定装置も必要な訳で、スタビライザーが特に重要なポイントになってくるのだと思われるが、今回パウpauさんの工夫が特徴的なのは、その固定方法。 竿掛けモールドが入手出来ず、苦肉の策とは仰っているが、ゴムバンドで吊り下げるやり方はこれまでにない試み。スタビ一つとってみても、まだまだ達人達のアイディアが尽きる事はなさそうだ。)

 
Bラダー
 
ボート後部には 集水枡を改造したマウントにスチールのFBとアクリル板で作ったラダーをつけました。今回は椅子として利用するつもりはなかったのですが後部搭乗者は快適に座っていました。

(※ググって見たところ集水枡とは読んで字の如く、雨水や汚水等を集める為の箱・溝で、雨どいの一部や用水路などに利用される物らしい。 がしかし、それがどう転じてマウントに改造出来てしまうのかは、すでに私の理解を超えているので説明不能(笑)。次回ご報告頂ける時には、より詳細な画像もいただけるかと思うので、その時を待ちたい。)
 
 
今後、仕上げにかかって行きます。私がここまで来られましたのもtaicho様のサイトをはじめ先輩諸兄のおかげと感謝をしております。またご報告いたします。本当にありがとうございました。


その後、更なる改造が施され、いよいよ仕上げの段階に突入していたパウpau艇だったが、今回、「一旦思うところまでの完成をみた。」 という事で、新たにいくつかの画像とコメントを頂けた。 前回からの変更点としては、バウデッキの仕上げ、ならびに後部マウントの変更という事だが、さて一体どのようなものに仕上がったのだろう? その後のパウpau艇についてご紹介します。




@バウデッキ

黒のフェルトと一部滑り止めシートを貼り、ロッドホルダーをつけてみました。中央部にタックルボックス 左にゴミ箱と灰皿 右にロッドという形になります。アンカーシステムはこれからまだまだ変わってまいりますが一応これで第一段階クリアといったところです。





(※前部操船者の操作性に拘り、前を向いたままで一切の動作が出来る事を最大の目標としていたパウpauさんだったが、この画像を拝見する限り、その願望は完全に成就したようだ。 この工夫が如何に快適なものなのか、2人乗船経験者ならば、ひとめ見ただけで十分ご理解いただけるかと思うが、個人的には、出っ張り形のアンカーシステムに注目したい。  私などはアンカーを使用する際、舷側よりロープで垂らすという方法をとっているのだが、その場合、ロープがチューブ部に擦れたり、水にぬれた泥まみれ、藻だらけのアンカーが船内に残ったりと、釣行毎にはいつも不快に感じていた。 だがこのシステムならば、そういった不満とは一切無縁でいられそうだ。 このアンカーシステムに関しては、この先更なる改造が施されるそうだが、その行き着く先がどんなものになるのか、今から非常に楽しみだ。





A後部マウント

いつかは・・・エンジン・・・そんなことを思い浮かべて前回から大幅に変更しました。ホームセンターで見つけたイレクターパイプでの製作です。結果論ですが後部搭乗者にも快適な椅子になりました。思いのほか安価にできましたので結構満足しています。 このマウントにはこれからドーリーが装着される予定で 現在、どんなキャスターを取り付けるか検討しております。 あと・・・思いつきですがこのマウントに上手にドーリーがついたら台車に変形しないかな?なんてことも思っています。 行きの下りはともかく帰りの上りにたたんだボートとその部材は乗っけて運べないかなと・・・もう少し考えないと駄目ですねw





(※このイレクターマウントの完成度はどうだろうか! かつてイレクターを使用したゴムボートは、海釣り用途のそれで見かける事はあっても、当サイトでご紹介するのは、これが初めての筈。 パウpauさんによればこのイレクター、比較的安価かつ頑丈で、拡張も容易らしいので、今後あらゆる用途での使用が期待出来るのではないだろうか? 因みに例によってググって見たところ、こんなメーカーサイトが見つかったが、パイプ形状も豊富でカラーも選べ、まさにボート改造にはうってつけの部材。 うまくやればロッドホルダーだろうが椅子だろうが何だって作れるのではないだろうか?(勿論私には無理ですが・・) パウpauさんもきっとこのイレクターパイプに可能性を見いだし、今後ドーリーへの進化も検討されているのだろう。 アンカーシステムに続き、こちらのほうからも目が離せない。)



前回より様々挑戦してまいりましたが 失敗例も紹介します。 エレキのパワードームとラダーにアクリル板を使用しましたが 3度目の釣行にして割れてしまいました。 厚さ3ミリ程のものを使用しましたがどうやら対候性に問題があった様子で劣化が思いほか早かったようです。 今後、アルミの板か樹脂の板に変えてゆきます。





(※という事で、これはパウpauさんから頂いた貴重な失敗例。 たとえ達人といえど、一朝一夕に満足のいく改造がなる筈もなく、そこには様々な苦労があるのだ。 私などは頂いたコメントをご紹介させていただくだけしか出来ないが、今後生まれる達人達の参考になれば、これ幸いである。



これまでも御紹介してきたように、精力的に新たな改造を施し、どんどん理想のボートを実現されてきたパウpauさん。 今回もまた、更なる改造をされたという事で、再びご紹介させていただく。



これがこのたび新しくなったパウpau艇。 ご覧の通り、あの特徴的だったフロントデッキ・後部マウントは形状が一新され、スタビライザーもアクリルからアルミへ変更されている。 頂いたコメントによれば、『今回はゴムマンもどきのパウマン(命名:モチゾー)での挑戦です』 とあるので、あのmotizoさんのゴムマンを参考に、前後のデッキ部分を大きく構造変更されたのだろう。




フロントデッキを上から見たのがこの写真。 以前のものに比べると随分小さくなり、ロッドホルダーやアンカーシステムも、今回は不採用となっている。 手前に見えるワニ口クリップは、デッキ裏でエレキと配線がなされてるのだろうか? ゴミ箱だけ以前のままなのは、パウpauさんの人柄を表しているようで可笑しい(笑)




横から見た写真。 ボートチューブに沿って大きく湾曲している部分(灰色部分)が、今回新たに採用されたパウマン。 ボートへの装着方法が独特だ。 ロープガイド(矢印部分)をうまく利用し固定されている。 まさかロープガイドがこのような使われ方をするとは、メーカーも想像しなかっただろう。




かわってこちらは後部マウント部分。 こちらも今回新たにパウマンを採用し作り直されたそうだが、固定方法などは見ての通り。 御本人も仰るとおり、意匠的な部分はゴムマンの構造を模されたようだ。 がしかし、一体こんなものどうやって作られたのだろう? やはりお得意の集水枡を使って作られたのだろうか? 何れにしても、これにてパウpau艇は、エレキ2機がけボートへと進化したもよう。




後部マウント(パウマン)単体の写真。 構造的に難しいものではないが、シンプル・イズ・ベスト。 持ち運びにもかさばらないし、なかなか使い勝手も良さそうだ。







10/19NEW!

これまでもゴムボ改造に並々ならぬ情熱を傾け、次々に新しい技術を考案されてきたパウpauさんであったが、今回はついにドーリーに着手されたという事なので、ここに御紹介させていただく。



これが今回新しく御投稿いただいたドーリー写真。 残念ながら詳細については不明だが、構造的には見ての通り。 ドーリーは自作後部マウントであるパウマンへの着脱方式となっており、螺子による角度調整が可能なようだ。 これまでも御紹介してきたとおり、自作ドーリーの最大のキモは、強度面をどうするか?に尽きるのだが、タイヤ径、軸の素材・強度等、パウpauさんの場合も、ご自身のスロープ環境に合わせ、十分に検討されたのだろう。 ドーリー自作を考えておられる方などは、是非ご参考にされたい。





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